どこでもごはん 第1回

Text by 渡辺 伸一朗

竹林久仁子さんの優しいごはん
 
 
 
竹林久仁子さんという魅力的な料理人と出会いました。
スパイスの使い手で、マクロビオティックのインストラクター。
喜多見でオーガニック食材のスパイス料理店をやりながら、
撮影のケータリングもしていて、
時間のある時には料理教室も開いていて、なおかつ猟師です。
初夏に知り合い、お店に伺いました。
(夏の神宮外苑花火大会の時には
スプーンのパーティにも参加して
くれました。)
 
竹林さんの師匠や竹林さん自らが狩猟した鹿や猪を
見事なスパイスワークで楽しませてくれるお店は、
喜多見にある「beet eat」。
正しくて元気が出るごはんを、
自然派ワインとともにいただきます。
カレーはもちろんのこと、
鹿のタルタルとかケバブとかステーキとか
猪のチャーシューとか・・・
お肉はもちろん野菜類も豊富です!
とにかくカラダに優しいごはんです。
カウンターだけの小さな店で
ケータリングで休みの日もあるので、
必ず電話してから訪れたくださいね。
 
竹林さんと話していると、
今の彼女の活動のベースにあるのは、
「みんなに正しいものを食べて欲しい」
という強い気持ち。
自らがアレルギーを持っていたことや
バイクでの交通事故からリハビリを経て
復帰したことがきっかけになり、
今の状況にたどり着いたそうです。
 
オーガニック野菜は比較的容易に手に入りますが、
オーガニックミート入手は難しい。
ならば独自の直接入手経路が必要。
経路開発努力から極まって自らが資格を取得して
獲物を撃つようになりました。
 
狩猟を始めた当初は躊躇いや戸惑いもあったそうです。
しかしながら、「やる」と決めてからは徹底しています。
「覚悟と責任をもって命をいただく」という竹林さんの思いを聞き、
ぼくも今まで以上に意識しようと誓いました。
 
先日参加させてもらった料理教室には
竹林さんの師匠が撃った鹿の片足が持ち込まれました。
(カレーの学校の水野さんも参加!)
さばくところから参加したのですが、
竹林さんとしっかり話してからだったので
今までとは異なる感慨をもって食しました。
もちろん余すところなく全ていたたきました。
 
竹林さん、
これからもよろしくお付き合いください!